アールエム建築とは、その構造が平成15年国土交通省告示第463号に規定される「鉄筋コンクリート組積造」による中層までの建築のことです。この新しい構造は、1984年から始められた、建設省建築研究所(現・国立研究開発法人建築研究所)を中心とする、国内の産学官連携による、大型耐震実験研究の成果として開発されたもので、研究段階ではRM構造という名称でした。組積造は、地震に弱いという歴史がありましたが、RM構造はコンクリートと鉄筋によって補強された組積造で、鉄筋コンクリート造と同等の耐震性を有することが実験研究を通じて実証されています。
補強(された)は英語ではreinforced、また組積造はmasonryですから、頭文字をとってRM構造、また、それによる建築をアールエム建築と呼んでいます。
アールエム建築は、構造的には鉄筋コンクリート造と同等の耐震性を有しますが、意匠上は石造やれんが造など、素材のままで美しい外観を実現することができます。
構造外皮となる組積ユニットは、内部の鉄筋コンクリート部分を保護する役目も果たし、結果として非常に高い耐久性をもつ建築が実現します。
2021年3月に一般社団法人日本建築学会より
「鉄筋コンクリート組積造(RM造)建物の構造設計・計算規準(案)・同解説」が新しく刊行されました。
一般社団法人 建築研究振興協会 電話03-3453-1281